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『MCIについて』

2018年12月号

MCIについて認知症は徐々に進行するため、病初期では正常とは言えないが認知症とも診断できない、境界あるいは前駆状態と解釈される状態があります。これは軽度認知障害(mild cognitive impairment;MCI)と呼ばれ、認知機能の低下があるがその程度は認知症まではいかず、生活の支障はまだ目立たない…という状態と定義されています。言い換えると「もの忘れや軽い認知力低下はあるが、日常生活には困らない状態」であり、健康状態と病気の境目の“グレイゾーン”というイメージです。

単一の確立した病気の概念ではないため、ひと口にMCIといっても“健康とほとんど差がないMCI”から“かなり認知症に近いMCI”まで、様々な段階があります。後者のMCIとしては、「最近の事柄についての記憶低下が目立つ」「日常生活レベルでの複雑な行動を行うことができなくなっている」「画像の検査で海馬が縮んでいたり、脳の血の巡りが悪くなっている」などの特徴があり、年余を経て認知症に進行する恐れがあります。

 

MCIであったとしてもその後必ず認知症になるとは限らないため、可能な限りMCIの段階で留まりたいところです。しかしMCIから認知症への進行を抑える効果については、認知症および生活習慣病などの治療薬において確実な証明はされておらず、また認知トレーニングや運動といった薬以外の治療もはっきりした改善効果までは実証されていません。最近の調査でも薬物・認知機能訓練・サプリメントのいずれの方法でもMCIに対して認知症を予防する効果は不十分であると結論されるなど、残念ながら有効な治療対策が未だ見出されていないのが現状です。

 

MCIと診断される人はそうでない人に比べると認知症になるリスクは高いと言われている反面、認知症に進行しない場合もあるため、仮にMCIと診断されても認知症になるかもしれないと過度に心配するのではなく、物忘れによる失敗が最小限になるような工夫や周りからの助けを得るようにするなど、前向きな捉え方ができるのが良いでしょう。

 

みなともクリニック 院長 南智久

 

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